今回は直接取引の多い弊社ならではの、内容を発信します。(だいぶ怒られそうな内容ですが。。。)
動画広告の主戦場がWebへと変化したことを背景に、広告代理店を通さずに動画広告を展開する企業が増えてきました。
当社もそのような選択をしたお客様との取引が多くなっており、約9割が直接取引となっています。
今回は、自社での動画広告運用を検討している中小企業の皆様向けに、広告代理店を通さないことで生まれるメリット。そして、デメリットをご紹介します。
広告代理店とは何か?
広告代理店とは一般的に、「メディアの広告枠を広告主(クライアント、顧客)に売り、手数料(コミッション)を得ること」を主業した企業のことを指します。
総合広告代理店では、TVCMから紙媒体・web広告・屋外広告など多岐に渡り、様々な広告媒体を活用した戦略的なPR・広告。
専門広告代理店では、得意とした特定のメディア分野へのPR・広告を展開してくれます。
かつては「広告を展開する=代理店に依頼する」と言っても良いくらい、広告における広告代理店は無くてはならない存在でした。
広告枠を直接購入することが可能に
広告展開に必須であった広告代理店ですが、冒頭に表記した通り、広告展開において「広告代理店を通さない企業」が増えています。
大きな理由の一つに、Webの発展による広告売買の変化が挙げられます。
Web広告の大半が、自社にて広告枠を購入し展開することが可能となっており、希望の層に向けて希望の金額を適切に展開することが可能です。
つまり、広告を展開するにあたって必要な項目である「広告枠の購入」は自前で行うことが出来る環境が整っているのです。
では、広告枠を誰もが購入できるようになった今、広告代理店を通さないメリットとは何でしょうか。
広告代理店を通さないメリット
広告代理店を通さない大きなメリット3つを紹介します。
- 広告費・広告制作費における仲介手数料が削減できる。仲介手数料は、広告予算全体の10〜20%を占めています。それら費用を削減することで、広告枠の展開増加・制作費増加におけるクリエイティブ品質の向上が見込まれます。
- 自社に広告展開のノウハウが蓄積され、広告実績を自社事業にも活用できる。どのようなターゲットに響いているかをより細かく把握することで、想像もしなかった顧客像が見えてくることがあります。自社事業展開をより拡げることができます。
- 広告展開のノウハウは、採用・その他自社製品のデザインプロジェクトにも活かすことができる。広告は、自社ブランディングの形です。自社のブランディングを運用できるようになることで、自社採用活用の強化(採用広告/自社ブランディング/ターゲット)、また、自社製品のパッケージなどデザイン面へのノウハウ流用ができます。
【web動画広告枠】自社購入で広告予算が20%超引きに
では、広告枠を自社にて購入、展開することでどれ程の広告予算を削減することが出来るのでしょうか?
広告代理に仲介を委託した場合、手数料で20%前後の費用が加算されることとなります。
中小企業で一般的に検討されるWeb広告費、月15万円で換算してみましょう。
広告枠購入 | 広告費依頼 | 仲介手数料(20%) | 実質広告展開費 | 年間広告展開費 |
直接購入 | ¥150,000 | ¥0 | ¥150,000 (100%) | ¥1,800,000(100%) |
代理店仲介 | ¥30,000 | ¥120,000(80%) | ¥1,440,000(80%) |
年間約36万円の差額が発生します。
正直、プロに依頼する以上、結果が出るのであれば手数料は安いと思います。
ですが、自社での広告展開を行うことで価格以上の価値がある「ノウハウの蓄積」や「広告反響における経営判断の速度アップ」が自社の財産となります。
【動画制作費】広告枠は自分で購入できる。では制作は?
では、動画広告を展開するにあたって必ず必要となるのが、広告そのものである「動画」です。多くの企業において反響やクオリティを担保する制作物を自社制作することは難しいと思われます。
必然的に制作物の依頼を行うこととなりますが、代理店を通した場合、広告クリエイティブ制作にも仲介手数料が発生します。
ここで重要なことは「制作費は、制作クオリティに直結する」ことです。
そのため当社では、広告媒体費においての仲介手数料よりも、広告クリエイティブ制作費の仲介手数料こそが注視すべき部分ではないかと考えており、制作会社との直接取引を推奨しています。
動画制作会社との直接取引における主なメリットは
- 制作仲介手数料が発生しないことで、支払額が同額でも、実質制作費で可能な演出範囲が広がる
- 関わるスタッフ(会社)を必要最小数にすることで、自社の意図を適切に展開できる(伝言を重ねることでのリスクを軽減)
- 深い関係性を築くことで、値段以上のものが出来上がる
となります。
では、ひとつずつメリットを見ていきましょう。
1.制作仲介手数料の削減
動画広告の例で例えると、小〜中規模案件で約80万円〜120万円の制作費が必要となり、内10%〜15%の仲介手数料が入ってきます。
中間値の100万円予算における制作仲介手数料15%で計算すると以下となります。
広告制作 | 制作費 | 仲介手数料(15%) | 実質制作費 |
直接依頼 | ¥1,000,000 | ¥0 | ¥1,000,000 (100%) |
代理店仲介 | ¥150,000 | ¥850,000(85%) |
支払い制作費は同じ100万円となりますが、この制作費15%(15万円)で出来る演出範囲は幅広い内容になります。
仮に上記100万円案件の15万円差で出来ることは以下項目のうちどれか、もしくは2つを掛け合わせる事が可能です。(あくまで参考例)
- ディレクターのランクをより実績のある人物に変更
- 役者のランクアップ
- 楽曲をオリジナルで制作
- 機材のランクアップ(HDから4Kカメラなど)
- ハウススタジオのランクアップ(より見栄えの良いスタジオ)
など、あくまでも参考例ではありますが、いずれにしても良質な選択肢が可能となります。
2.自社の意図を適切に展開
次に、企業としての意思発信についてです。企業を誰よりも知っている人物は、広告主企業の代表・社員となります。意図を正確に伝える意味においては、誰よりも自社を知っている自社社員がクリエイティブの指揮を取ることによって得られる恩恵は大きいものとなります。
もちろん第三者から見た企業評価・企業像を形にすることも大切ですが、自社で考える自社像を発信し、お客様から評価を得ることが重要です。
第三者視点の過程を減らすことで、クリエイティブ制作における自社と第三者視点の割合が50:50%となりバランスの取れた構成となります。
・広告主(自社視点33%)→代理店(第三者視点33%)→制作会社(第三者視点33%) 【33%:66%】
・広告主(自社視点50%)→制作会社(第三者視点50%)【50%:50%】
3.深い関係性を築くことで、値段以上のものが出来上がる
これはどの制作会社も同じとは言い切りませんが、よく見受けられることの一つです。
制作者も人間なので、関係性が近くなったクライアントに対して価格以上のサービスをしたくなる物だと私は思います。
ましてや動画制作に関しては、制作実費(交通費/機材費/編集所の費用など)以外の部分は制作者の人件費となります。「あと2〜3時間粘ればより良い物が出来上がる」という状況となった際、やはりクライアントのことを近く感じていればいるほど、粘って良い物が出てくる可能性が高くなると感じます。
代理店を通すべき案件
逆に代理店を通すべき案件も多く存在しています。それは、数千万円の大規模案件です。
規模感が大きく、多くの人手を介する必要のあるプロジェクトは、成功確率の向上のため広告代理店を通すべきだと私は思います。
さいごに。ウェブ動画広告の運用は、自社統括を目指すことを推奨
今後、様々な分野において動画広告の活用は拡がっていくと考えられています。
自社広告の運用において、自社内に動画広告運用のプロフェッショナルを置く(育てる)ことは急務であると考えています。
弊社では、直接取引を検討されている企業様向けに、元広告代理店所属社員によるバックアップも行っております。ぜひ一度お問い合わせください。
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